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リアル鬼ごっこ

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リアル鬼ごっこ(改訂版) / 山田悠介

発売当初、装丁本の帯にかかれたコピーがなんとなく気になって、
その後文庫になっていたのを発見して買いました。
買ってから2年は経つと思いますが、読んだのは今日です。

ある意味衝撃。。。
まず、この本を書いた作者は当時20歳くらいだったということ。
その予備知識がまずかったのか、文章の稚拙さに衝撃が走りました。
“いやいや、この幼稚な文章は、実は意図的にしていることで、
きっと作者には狙いがあるんだ“なんて一瞬深読みしたものの、
設定自体、読み進めていけばいくほど、どう考えても陳腐だし、
久しぶりにななめ読みして数時間で読み終えてしまいました。

あとでこの本のタイトルを検索したら、
有名なんですね、別の意味で。。。
書評は酷評だらけですが、なんだか笑える一冊でした。



以下、私が笑えた書評です。

●あらすじ
全国500万の「佐藤」姓を皆殺しにせよ! 
――西暦3000年、国王はある日突然、7日間にわたる大量虐殺を決行した。生き残りを誓う大学生・佐藤翼の眼前で殺されていく父や友。陸上選手の翼は、幼い頃に生き別れた妹を探し出すため死の競走路を疾走する。奇抜な発想とスピーディな展開が若い世代を熱狂させた大ベストセラーの改訂版。

●概要
3年前に文芸社より自費出版された、「平成版・日本三大奇書」の改訂版。


 〜これは、読む者は必ず一度“頭痛が痛くなる”と伝えられる、一大奇書です〜

「二人が向かった先は地元で有名なスーパーに足を踏み入れた」
「騒々しく騒いでいる」
「最後の大きな大会では見事全国大会に優勝」
「愛を探すしかほかないのだ」
「十四年間の間」
「佐藤さんを捕まえるべく鬼の数である」
「ランニング状態で足を止めた」
「遠く離れると横浜の巨大な遊園地ができた」
「三人は分かち合うように抱き合った」
「営々と逃げ続けた」
「いざ、着地してみるとそこは森の様な草むらに二人は降り立っていた」
「一人の鬼が瞳の奥に飛び込んだ」
「永遠と続く赤いじゅうたん」
「この話は人々の間とともに長く受け継がれていく」

 文芸社のノベルス版は上のようにロックな内容なのです。

 しかし、今回紹介する幻冬舎文庫版は、改訂版ということで残念ながら7割方校正されています。この小説の魅力はそのあまりにも圧倒的文章力と、わずか10ページ読むとオチまで読めてしまう速攻タイプのプロットにあると思うのだけれど、文章に本人の手以外によるものと思しき大幅な改訂が入っているため、その最大の特徴にあたる電波振りが半減されています。
 本書をこれから読まんとするかたは迷わずにノベルス版(文芸社)をあたるべし、です。

 この小説はプログレッシブな文章ばかり取りざたされるけれど、プロットもかなりエキセントリックで、まず、舞台設定が西暦3000年という時点で狂ってます。人物しかり、背景しかり、すべてが現代のそれなのです。2000年では駄目なのか……。
 次に、国王ひとりの暴走なのだからクーデターを起こせば大団円のはず。五十歩百歩ゆずってクーデターが無理としても、王様が自分以外の“佐藤姓”の存在に憤りを感じているだけなのだから、それこそ国王の絶対権限で全国の佐藤さんを強制改姓させれば良いだろうに。
 最後に、国王の弟をなんと呼ぶのかわかりませんが少なくとも王子ではないと思います。

●寸評
金返せ! でも、ある意味ロック。
 健常な刺激に満たされなくなった変態さんはご一読を。
その際はぜひ文芸社版を!